
“誇りをかけて、飛ぶ。”
マーヴェリック(トム・クルーズ)は、かつて自身も厳しい訓練に挑んだアメリカ海軍パイロットのエリート養成学校、通称「トップガン」に教官として戻ってくる。父親と親友を空で失った過去を持つ彼の型破りな指導に、訓練生たちは反発する。彼らの中には、かつてマーヴェリックの相棒だったグースの息子ルースター(マイルズ・テラー)もいた。

シリーズ
トップガン シリーズ
映画館で観た。正直、続編って聞いた時点で「ああ、またか」と思った。36年越しの続編なんて、ノスタルジーで客を釣るだけの企画だろう、と。でも開始10分で全部撤回した。
トム・クルーズが本当に戦闘機に乗っている。これがとにかくデカい。CGじゃないと分かると、画面から伝わる重力が全然違う。Gで顔が歪む、呼吸が荒くなる——あれは演技ではなく、身体が勝手にそうなっている。そこに嘘がないから、観ているこちらの身体も強張る。
マーヴェリックは、歳を取っても変わらない男として描かれているようで、実はかなり変わっている。グースの息子ルースターとの関係が物語の軸だが、あの距離感がいい。過保護とも取れるし、贖罪とも取れる。でもマーヴェリック本人も多分、自分の気持ちを整理できていない。そのままの状態で話が進んでいくのが、変にきれいにまとめていなくて好きだった。
訓練パートは実質スポ根もので、若手パイロットたちとのやり取りがちゃんと面白い。ハングマンのいけ好かない感じとか、フェニックスの肝の据わり方とか、短い尺でもキャラが立っている。この辺のテンポ感はさすがだなと。
クライマックスのミッション、あれはもう映画館で観た人間の勝ちだ。IMAXで観たのだが、峡谷の低空飛行シーンは本当に座席ごと持っていかれる感覚で、手に汗どころか息を止めていた。目標到達までのカウントダウン、あの緊張感は家のテレビでは再現できない。
ペニーとの恋愛パートは正直ちょっと薄い。前作のチャーリーとの関係を知っていると「そこ変えるのか」という気持ちもある。ただジェニファー・コネリーの佇まいが良くて、マーヴェリックが帰る場所として機能しているから、まあこれはこれでいいのかもしれない。
アイスマンとの再会シーン。ここで泣いた人間は多いだろう。ヴァル・キルマーの実際の病状を知った上で観ると、あのシーンはフィクションと現実の境目がなくなる。短いが、映画全体で一番重い場面だった。
ハロルド・フォルターマイヤーのあのテーマ曲が流れた瞬間の高揚感——これはずるい。でもずるくていいのだ。ちゃんと物語が追いついているから、ノスタルジーが安売りになっていない。
続編としてほぼ理想形。前作を超えたとまでは言わないが、前作がなければ成立しない物語を、きちんと2022年の映画としてやり切った。トム・クルーズがまだ自分の身体を張って映画を作っているうちに、これが生まれてよかった。
定額配信
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購入
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Google Play Movies脚本
エリック・ウォーレン・シンガー, アーレン・クルーガー, クリストファー・マッカリー
音楽
レディー・ガガ, Harold Faltermeyer, ハンス・ジマー
上映時間
2時間11分
ステータス
Released
公開日
2022-05-21
日本公開日
2022-05-27
予算
約255.0億円($170M)
興行収入
約2233.1億円($1.5B)
製作国
アメリカ
制作会社
Skydance Media, Don Simpson/Jerry Bruckheimer Films, Paramount Pictures