
女性外科医・水色零子が医療現場を舞台に起こる憎むべき犯罪を追うヒューマンサスペンスドラマ。
外科医零子(1)ハートの記憶
外科医の零子(財前直見)が心臓移植手術の執刀目前、移植用の心臓が盗まれた。移植コーディネーターはクロロフォルムをかがされ、野口医師(布川敏和)は撲殺され零子も何者かに襲われる。3ヵ月後、心身の傷も何とか癒え、医院を開く父・重吉(いかりや長介)の元に戻った零子の前に、みゆき(邑野未亜)と名乗る少女が現れ、盗まれた心臓は自分の体にあると告げる。
外科医零子(2)ハートの疑惑
救命救急医として忙しく働く零子のもとに新たな急患が運び込まれた。腹部をはさみで刺されたその患者は気を失う前に「あの医者にやられた」と漏らす。零子はその患者が町医者を営む父・重吉の水色医院から運び込まれたと聞き、愕然とする。父への思い、幼なじみの刑事・千太郎の存在、医師としての責任感、様々な思いに揺さぶられながら、零子は一歩一歩真実へと迫ってゆく…。水色零子(財前直見)は医大の救命センターで働く凄腕の外科医。ある日、幼なじみの貞(深沢敦)が父・重吉(いかりや長介)の噂を伝えに来た。零子の留守の時に限って、丸山美也子(杉田かおる)と息子の浩一郎(泉澤祐希)を家に引き込んでいると言うのだ。零子が問い質しても重吉は多くを語らない。翌日、千太郎(石黒賢)は零子を昼食に誘い結婚を申し込もうとしていたが、零子は千太郎に重吉のことをこぼすばかり。言い出せないうちに零子の同僚の医師・有沢(柄沢次郎)が休んだため、急遽零子が病院に呼び出されてしまい、計画は水泡に帰してしまった。救命センターに運び込まれて来た重症患者は美也子の夫・信人(井田國彦)だった。信人が腹部をハサミで刺された現場はあろう事か水色医院。しかも信人は意識を失う前に救命士に「あの医者にやられた」と告げていた。重吉が犯人なのか?心を乱しながらも零子は信人の処置を終えた。警察では千太郎が重吉を取り調べていた。重吉は犯行を認めた。警察に駆けつけて、千太郎に食ってかかった零子も、重吉の静かな態度に何も言えなくなってしまった。重吉の本意は何処にあるのか?零子は美也子のもとを訪ねて、真実を明かすように迫ったが。美也子は重吉とは愛人関係にあった、と繰り返すだけだった。病院に戻った零子が信人の様子を見に行くと、何と信人は呼吸をしていない。何者かが人工呼吸器をはずしたのである。零子の必死の蘇生手当ても空しく、信人は帰らぬ人となった。
外科医零子(3)ハートの時効
手術直前の患者が病院を抜け出し、人を殺してきたと告白。零子は医師の守秘義務と正義との間で苦悩する…。横浜厚生病院で働く外科医・水色零子(財前直見)は幼なじみの刑事・千太郎(石黒賢)に呼び出されて食事を共にしていた。千太郎は零子に熱烈にプロポーズするが、まだそんな気持ちになれない零子はとまどう。と、零子の携帯が鳴った。大動脈瘤の手術を控えた患者・名取(岡本信人)が姿を消したというのだ。零子が飛び出して行くのとほぼ同時に、今度は千太郎の携帯も。黒田実(深水三章)という男が殺された事件の連絡だった。名取は程なく路上で倒れているところを発見される。やがて手術を控えた名取が零子にとんでもないことを告白した。黒田という男を殺して来たというのだ。黒田は26年前に資産家の及川という男を殺した時の仲間だという。名取は手術が終わったら自首するつもりだと零子に話した。零子が執刀した名取の手術は難しいものだったが、名取の力強い「生きる意志」も手伝い、みごとに成功する。千太郎の姉・万紀子(原日出子)が脳腫瘍で倒れ、運び込まれてきた。助けてくれと言う千太郎に、零子は、手術部位が難しく自分の手には負えないが世界で一人だけその手術ができる医者がいると話す。超多忙でアメリカと日本を行き来しているその医者・都築(村井国夫)は零子の恩師でもあった。都築は零子が助手につくのを条件に万紀子の手術を引き受ける。零子は病室で名取が声を荒らげているのを聞く。名取の唯一の血縁である甥・植松久(阿部サダヲ)が、自首するという名取に、そんなことはやめてくれと頼んだのだ。植松は闇金融に借金しており、名取が警察に自首すれば、ひいては名取の財産がなくなってしまうことになるのを恐れていた。零子が刑事の千太郎と親しいのを知って、零子が警察にばらす前に「零子の口をふさぐ」と口走ってさらに名取を怒らせた。零子は、今の身体の状態に興奮は禁物だと名取を諭した。医師として知り得た秘密を千太郎に話すべきか否か?守秘義務と正義の間で零子の心は揺れる。病院を出た零子が考え込みながら歩いていると、正体不明の車がタイヤを軋らせながら猛スピードで突っ込んでくる。零子は立ちすくんだ…。
外科医零子(4)ハートの240秒
名外科医・零子の病院で心臓移植を待つ少女。彼女を自分の娘のように可愛がる病院ボランティアの男。腹話術で少女たちの心を癒すその男は、不慮の事故で最愛の妻と娘を失った苦しみと悲しみを乗り越えるため、その穏和ぶりからは想像できないほどの大胆な計画を立て、密かに実行をうかがっていた。男が練り上げたその計画とは一体何なのか…。外科医として働く零子(財前直見)の病院で、入院中の患者・陽介(江畑浩規)が殺された。死因は点滴に入れられた筋弛緩剤による心停止。陽介は病院内で零子や患者たちに暴言暴力のかぎりをつくし、手がつけられない状態だった。院内には陽介を殺す動機を持った人間が数人にのぼり、零子の夫で刑事の千太郎(石黒賢)の捜査は困難を極めた。病院のボランティアとして活動していた大友(益岡徹)も陽介から暴行を受け、殺意を抱くには十分な条件がそろっていた。そんな時、生前陽介が覚醒剤を常用していたという事実がわかった。二年前覚醒剤を打った陽介は車を運転し、人をひき殺した。その被害者は大友の妻と娘だった。千太郎は大友を陽介殺しの容疑者として確信したが、零子には温厚で実直な大友が殺人犯だとは信じられなかった。しばらくして、大友が何者かによって襲われた。無理矢理青酸カリを飲まされた大友は、たまたま居合わせた零子の手当てで一命を取り留めた。この事件で大友の容疑は晴れたかに見えたが、大友は誰にも言えないとてつもない秘密と大胆な計画を抱えていた。